今回は私が使用しているライカのMマウントレンズである、Summilux 50mm f1.4 1st(ズミルックス 50mm f1.4 1st 前期型)のレビューと作例を紹介していきます。
貴婦人と呼ばれるライカのズミルックス 50mm f1.4
何と言ってもズミルックス 50mm f1.4 1stの魅力は、そのレンズの筐体の作り込みが工芸品と言っていいくらいに作られていること。このレンズを見ているとシルバークロームの方がいいかも、と思えてくるぐらいに美しい、それこそ貴婦人というべきレンズである。
第1世代と言っても、前期型と後期型では光学系と絞り羽の枚数が異なるようです。
後期型は見た目の外観は同じながら、光学系は第2世代のズミルックスとなっている。
私が使用しているのは、前期型のズミルックス 50mm f1.4。
前期型のシリアルナンバーは、No.1844000までのもの。
前期型でも初期モデルは、ピントリングのローレットが山側になっており、製造本数も500本?ほどとかなり少ないレアなレンズらしい。
後期型はNo.1844001以降のもので、第2世代のズミルックス50mm F1.4と同じ光学系となる。
ブラックペイントモデルもあるようだが、某〇タムラでトンデモない価格で販売されているのを以前見たことはあるが、これでも買う人いるんだね・・・と思うばかりである。
シルバークロームのズミルックス 50mm f1.4 1stでも25年前くらいは10~15万円で購入できたのに、最近は40万円代してるからホント価格が異常な状態である。
そう遠くないうちに、50万円の壁を超えるかな?
ズミルックス 50mm f1.4 1stのレビュー
率直にお伝えすると、至って普通の写りをする。
現代のハイコントラストでシャープな写りのレンズからすれば、かなり軟調な写りをするのは確かです。絞り開放では昔の大口径レンズによくある、薄いベールが一枚被さった写りをしてくれます。
当時としては、大口径な特殊レンズながらも優秀な写りをしてくれるレンズだったんだろね。
私はそれ程気にならないが、最短撮影が1mなので人によっては寄れないレンズで使いにくいと思うかもしれない。
Leica M3にはズミルックス50mm F1.4 1stと思っていたが、最近はLeica M2に付けてもいい感じだなと思う。特にM2の内ギザの採光窓が合うのかな?
なんだろう、すごいシルバークロームの美しい輝きのような・・・
付けているフードは12521(XOOIM)。
12586のフードも装着できるが、付けた時の見栄えはやっぱりXOOIMの方がいいかなと個人的には思います。ただしXOOIMも結構なお値段がするフード、こんな小さいフードに〇万円もして買ったと考えると、後で我にかえって落ち込んだりすることもあったな。
レンズの系譜としては、Xenon 50mm F1.5 → Summarit 50mm f1.5 → Summilux 50mm f1.4という発展の流れのようですが、Summarit 50mm f1.5を所有していなので、どれくらいその発展の中で写りが変わってきたのか、気になるところではあります。でも最近はSummaritもドンドン値上がりして高いからな~~~。
ちなみにXenon 50mm F1.5に関しては、Summilux 50mm f1.4以上にホワ~~んとしたベールがかった写りとクセの強いボケ方をするので、ズミルックスになってからは、実用的に使えるレンズになったのかなと個人的には思います。
ズミルックスかズミクロンどっちがいいと言われたら、ほんと悩ましいところですね。
普段は毛がある方がいいけど、たまには毛がない時がいいのと同じような感じw
ホントその時の気分って感じです!!
えっ、今の若い子は毛がないのがデフォルトだって Σ( °ω° )ビクッ
いけない、話が脱線しすぎた・・・
近年気になっていることはズミルックス 50mm f1.4 1stに関しては、Youtubeなどでライカ信者や機材オタクの人たちが持ち上げ過ぎいることだと思います。はっきり言いいますと、過大評価され過ぎているところがあって、何か中古売買や転売の誘導情報工作かと思えてしまうところがある。
これは他の過熱しているオールドレンズなどにも言えるところかもしれないが・・・
何度も言いますが、至って普通の写りをするレンズであることを理解していただきたいところである。
ズミルックス 50mm f1.4 1stの作例
ライカのズミルックス 50mm f1.4 1stで撮影した作例です。
これからも随時追加していきますので、期間を開けて閲覧して頂ければと思います。
Hasselblad 907X・Summilux 50mm f1.4 第1世代前期・CFVII 50C
Hasselblad 907X・Summilux 50mm f1.4 第1世代前期・CFVII 50C
Leica M4 Black Paint・Summilux 50mm f1.4 第1世代前期・FUJI ACROS II
Leica M3・Summilux 50mm f1.4 第1世代前期・Kentmere PAN 100
ズミルックス 50mm f1.4 1stのまとめ
ライカのズミルックス 50mm f1.4 1stについて、レビューと作例を紹介してきました。
描写に関しては至って普通の写りをするレンズです。
残念なのはYoutubeなどでライカ信者や機材オタクの人たちが持ち上げ過ぎて、歪曲されて過大評価されていること。何度も言いますが、至って普通の写りをする当時としては優秀な大口径レンズであったということです。。
描写の視点から考えると、現在の40万円以上する中古価格に対して、そんなお金を払ってまで買う価値のないレンズです。正気を失って物欲でムンムンして毎日気になって仕方ない方もいるかもしれませんが、ここは冷静になって考えて欲しいところです。
ただしレンズ自体の作りの良さは凄いと思います。
写りはともかく、その工芸品としての物の良さを堪能したり、そのレンズの質感を感じながら撮影する喜びを楽しみたい方には、特にいいレンズかなと考えます。
ほんとこの当時のライカって、作りに対するこだわりが凄いと感じます。