高級コンパクトカメラのミノルタTC-1のレビューと作例を紹介

今回は私が使用している、ミノルタが開発製造していた35mm高級コンパクトカメラの「ミノルタTC-1」について、使っていて感じる感想・レビューや作例について紹介していきます。

高級コンパクトカメラというと、カールツァイスレンズが搭載されているコンタックスTシリーズや、某著名な写真家が使用していたリコーGRシリーズなどが思い浮かべる方が多いかもしれません。
ミノルタTC-1も劣らない性能を持ったカメラなので、高級コンパクトカメラを購入しようかお考えの方は、参考にしていただければと思います。

ミノルタTC-1を使った感想・レビュー

ミノルタTC-1の魅力と言えば、限界まで小さくしたボディに超高性能なレンズと高級機といえるような機能が贅沢に搭載されていることにあります。

ミノルタTC-1 正面

レンズはMINOLTA G-ROKKOR 28mm F3.5が搭載されています。
絞り羽がない完全な円形絞りが搭載されている、非常に珍しいレンズです。ただし28mmという画角からか、完全円形絞りの恩恵をそれほど得られていないような気がするんだけどね^^;
同じ光学設計で絞り羽があるタイプのレンズが、Lマウントで限定販売されていた時期があるので、レンズに興味がある方はそちらを使ってもいいかもしれません。

レンズ先端部で絞りを切り替えできる。
絞りは3.5、5.6、8、16と4段階でしか切り替えはできないが、だいたいは5.6~8の絞りで撮影しているので、それほど気になるところではないかな。
注意したいところは、ISO100かISO400のどちらのフィルムを入れて撮影するかである。ミノルタTC-1のシャッタースピードの最高速度が1/750なので、ISO400を入れての晴天撮影はホントギリギリとなるので、注意が必要です。

すごく小さいファインダーだけど、実は覗いてみると想像しているよりも見やすいファインダーです。
私自身コンタックスT3も使用していますが、個人的な感覚でいうとミノルタTC-1の方がファインダーが見やすいかな。
コンタックスT3はファイル内を除くとその中でブライトフレームの白枠があるのに対して、ミノルタTC-1はファインダー全体がフレームになるからね。ここは好みの問題かもしれないけど・・・
また視度補正機能も搭載されているので、目の悪い方にも使いやすいかと思います。

厚み

100枚入りの名刺ケースと同じくらいのサイズのほんとにコンパクトなボディ!!
35mmフィルムが搭載できるカメラとしては、限界まで小さくした感じではないだろうか。
ローライ35よりもサイズ的には小さいのかな?

ボディ上部のダイヤルで機能を変更するようになっているのだが、確認は液晶画面の表示を見ながらとなるので、液晶画面がダメになっていないか購入するときにはしっかりと確認する必要があります。

わたしが使用している機能としては、ストロボを発光禁止設定(一度設定すると解除しない限りは電源を切っても保持されます)にしているぐらいかな。
あとは露出補正機能とスポット測光を使用するぐらい!!
赤目軽減やAF/Mフォーカス切り替え機能は使用したことがない^^;

ミノルタTC-1を斜めから

欠点を挙げると、やはりコンパクトで軽量過ぎることが災いして、油断していると1/30あたりのシャッタースピードで手振れが発生してしまうことです。

絞り優先オートとオートフォーカスで手軽に撮影できる分、ついつい油断してしまうかもしれません。しかし搭載されている超高性能レンズの性能を発揮するためにも、しっかりとカメラを構えて撮影が必要だと思います。

ミノルタTC-1を使った作例

ミノルタ高級コンパクトカメラのミノルタTC-1で撮影した作例です。
これからも随時追加していきますので、期間を開けて閲覧して頂ければと思います。

ミノルタTC-1の作例1Minolta TC-1・G-ROKKOR 28mm F3.5・New Seagull 100

モノクロフィルムで撮影。
個人的な感想ですが、ライカのニュージェネレーションレンズと似たような力強いメリハリとコントラストがある画面ながらも、コクのあるグレートーンで再現してくれているように感じる。

ミノルタTC-1の作例4Minolta TC-1・G-ROKKOR 28mm F3.5・New Seagull 100

ミノルタって、ライカのR型レンズの設計もしていたような記憶が。
たしか「Fisheye Elmarit-R 16mm f2.8」と「Elmarit-R 24mm f2.8」は、ミノルタが光学設計をしていたんだったけ!!

R型のボディを含め、ライカとミノルタは技術提携しあっていたことも考えると、似たような味のレンズになるのかもしれませんね。

ミノルタTC-1の作例2Minolta TC-1・G-ROKKOR 28mm F3.5・Kodak Color Plus 200

風景撮影が多い分、35mmよりも28mmレンズを搭載している方が私としては使いやすい。

ミノルタTC-1の作例3Minolta TC-1・G-ROKKOR 28mm F3.5・Kodak Color Plus 200

不満な点があるとしたら、カラーフィルムを納得できるレベルでスキャンできる環境がないことかな。
エプソンのフィルム対応のフラッドヘッド式スキャナーでスキャンしているけど、付属のフィルムフォルダにセットしてスキャンするとピントが甘くなる。そのため無反射ガラスでネガをスキャナーに密着させてスキャンすると、ピントはシャキッとシャープな画像にスキャンされるけど、ニュートンリング問題が多発する。

ニュートンリングって、スキャナーのガラス面にフィルムが密着すると発生するので、ピント問題かニュートンリング問題かどっちつかづなんですよね^^;
何かいい解決方法はないものだろうか。

デジカメでネガフィルムを撮影する方法の方がいいのかな?

ミノルタTC-1の作例5Minolta TC-1・G-ROKKOR 28mm F3.5・Kentmere PAN 100

暗部と明部の階調性も良く、レッタチの際に持ち上げやすい感じである。
個人的には、所有している他の35mmカメラの中でも最上位で良く写るカメラである。

ミノルタTC-1のまとめ

ミノルタTC-1について、レビューと作例を紹介してきました。
参考になったでしょうか。

これからミノルタTC-1などの高級コンパクトカメラを購入しようとお考えの方は、下記のようなことに注意したほうがいいですね。

  • 設定用の液晶画面が正常であるか
  • 落下痕がないか
  • 電源ON時にレンズの出し入れが正常に動いているか。
  • フィルム装填時にスムーズにフィルムを巻き上げてくれるか。
  • 500本以上撮影されると巻き上げモーターがヘタってくるので、巻き上げモーターが調子がどうか
  • 露出系などオート部分が正常に動作しているか

高級コンパクトカメラは、現在当時の価格よりもはるかに高価になっているので、上記のようなことをしっかりと確認してから購入してくださいね。

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